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今日のひとこと

2015年11月04日

喫茶去


喫茶去(きっさこ)

 唐代を代表する禅僧であった趙州(じょうしゅう)和尚は、まだ修行中の若い僧侶に対しても、高い地位にある古参の僧侶に対しても同じように、「喫茶去(まあ、お茶でも飲みなされ)」と語りかけたそうです。相手の地位や賢愚に対する偏見、あるいは利害関係に対する執着を捨てて、誰に対しても分け隔てなく接することの大切さを教えた言葉です。
 茶道においては、亭主は誰に対しても平等に相対し、客もまた地位やこだわりを捨てて茶室に入ることが求められます。そこに茶道の本質である「おもてなし(ホスピタリティ)」が成立すると言えましょう。茶道を学ぶことによって、日々の暮らしの中でも「喫茶去」という大らかで温かな態度を培うことができるといいですね。