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茶道教室

 [投稿日:2012年05月17日]

鎮信流の紹介


皆様こんにちは!私共の大学では多くの学生達が、茶道を学んでいます。それもそのはず、本学では「茶道文化」という講座があり、茶道文化Ⅰ~Ⅳまで 順番に学ぶ事ができるんです。茶道の授業では、郷土で生まれ育った「鎮信流」(ちんしんりゅう)という流派を取り入れています。今自分達が住んでいる地域で「鎮信流」が始まったことを知り、その歴史や伝統を再認識し、驚く学生がほとんどです。

では「鎮信流」とは、どのような流儀なのか、簡単に紹介しましょう。
鎮信流は、七世紀半ば徳川三代将軍家光の時代に、平戸を中心に広まった武家茶道です。旧肥前平戸藩(現長崎県平戸市)第二十九代藩主、松浦鎮信(まつら しげのぶ)によって始められました。「鎮信流」という名前の由来は、創始者の鎮信(ちんしん)の音読みから付けられたものです。

松浦鎮信(天祥公)の著書である『茶湯由来記』には、武士としての茶のあり方が書かれています。そこには、「茶湯は文武両道の内の風流なり。さるによって柔弱をきらふ。つよくして美しきをよしとす。」と。武士は、学問と武術の二つを兼ね備えていなければならない。そして茶道は、その両道をつなぎ合わせる風流のものである。学問は真剣にやらなければならない、武術は命がけであるからこそ、強く美しいのであり、さらにその真剣さの中にあるからこそ、茶は心の癒し、心の楽しみ、心の余裕をもたらすものである、と残されています。なんだか難しいことが書いてありますが、天祥公の生きた時代が伝わってくるようです。たまには、こういった時代に想いを馳せてみるのもいいですね。