2015年12月10日
脚下照顧
「
禅寺の玄関などによく掲げられているこの言葉は、文字通り、自分の足下をよく照らして、顧みなさいという意味です。禅宗では日常生活のすべてが修行だと考えますが、最も身近な足下にこそ真理があると言うのです。目の前にあることや自分の日常を大切にすることがなければ、いくら深遠で高い理想を語っても説得力はないでしょう。
私たちはよく、目先のことに気をとらわれず、高い理想を目指して生きて行こうと教えられますね。それももちろん大切なのですが、日々の暮らしの中で一つ一つのことをしっかりとこなしていくことも同じように大切なのです。私たちの喜びは、何気ない普通の生活の中に、自分がしっかりと立っているすぐ足下にあるのかも知れません。