2023年08月08日
上海大学短期博物館学研修 茶道体験
2023年7月28日に上海大学短期博物館学研修の研修生9名が自明堂で、日本の礼法、着付け、茶道について学びました。
上海大学短期博物館学研修は、2016年に長崎国際大学人間社会学部と上海大学博物館が協定を締結したこと受けて始まった研修で、2019年以来3年ぶり、5回目の開催でした。茶道文化も、研修生への「日本の礼法」に関する講義および、浴衣の着付け体験、茶席体験を担当しています。
まず初めに、嶋内教授による武家茶道 鎮信流に即した「日本の礼法」についての講義が、通訳を交えながら行われました。
講義前半は、鎮信流や床の間、茶室でのマナーについて講義があり、講義後半は、鎮信流の礼法である「双手礼」と「爪甲礼」、お菓子の取り方、お茶の飲み方を実践しました。礼法の実践では嶋内教授ご指導のもと、本学学生たちが言葉の壁を感じつつも丁寧に分かりやすくサポートしていました。
着付け体験では、男性と女性に分かれ、浴衣の着方、帯の締め方、男性は袴のつけ方まで実践し、慣れない着物に四苦八苦しながらもとても上手に着付けており、写真撮影も盛大でした。
最後に、浴衣を着た研修生たちは、講義で実践した礼法を再度確認しながら、席入をして、お茶席に入りました。
茶道文化ⅣAを履修している学生2人が亭主と半東を務め、夏らしい涼しげな道具で、点前を行いました。お点前中には、嶋内教授から夏の道具について、客の前で点前をする意味などについての説明があり、研修生たちは、写真を撮りながらも真剣に点前に集中していました。
夏らしく、ギヤマンの茶碗や平茶碗でお茶が出されると、「涼風」と「金魚鉢」と銘のついた主菓子とともに、いただいていました。初めてのお抹茶を飲む方が多かったようですが「好吃」という中国語が飛び交っていて、提供した私たちもとても嬉しいひと時でした。
茶道体験終了後は、自明堂で研修会の修了式が行われ、浴衣姿のまま、修了証書を持って集合写真を撮影しました。
短い時間でしたが、研修生たちの思い出の1ページになったことと思います。
例年、上海大学短期博物館学研修の茶道体験では、本学の学生がサポートに入ってくれています。今年度は、茶道文化ⅢAとⅣAを履修している学生6名がサポートしてくれました。日本語と中国語の壁はあるものの、身振り手振りを交えながら、時には英語を使って、一生懸命にサポートしてくれました。終了後、学生たちからは以下のような感想がありました。
上海大学の学生に、座礼やお茶の飲み方、お菓子の取り方を教えましたが、とても有意義な時間となりました。また、言語の違いにはじめは戸惑いもありましたが、少しずつ言語の壁を乗り越えることができたと思います。
今回の茶道体験で、上海大学の方々に茶道の魅力が伝わっていると嬉しいです。(茶道文化ⅢA履修者 国際観光学科学生)
短い時間ではありましたが、上海大学の学生さんと有意義な時間を過ごすことができました。日頃から私たちが学んでいる茶道のことを海外の方々に教えることは少し難しかったですが、浴衣を着て喜んでいつ姿やお茶席を楽しんでいる姿を見て、とても嬉しかったです!
コロナ禍でなかなか海外の学生と交流できる機会が限られている中で、今回のような日本文化を通して交流ができたことがとても貴重な体験となりました!(茶道文化ⅣA履修者 国際観光学科学生)
上海大学の研修生だけでなく、本学学生の学びにも繋がる良い機会となりました。本学学生たちが茶道を通じて様々なことを経験し、自らの知識、教養を身につけることができるように、今後も茶道文化教職員一丸となって、サポートにしていければと思います。