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大学総合

学長メッセージ

大学生活を楽しむことができる大学を目指します!

学長
中村 誠司
学長 中村 誠司

 令和6年4月から本学学長を拝命いたしました中村誠司です。令和4年3月末に定年を迎えて九州大学大学院歯学研究院教授を退任し、その後は同研究院特任教授として教育と研究に携わってまいりましたが、この度、ご縁があって本学に赴任することになりました。本学は開学して24年目を迎える若い大学ですが、佐世保という国際色豊かな都市に密着し、公私協力型という魅力的な特徴を有しており、社会とともに発展する可能性を秘めた、大きな伸び代がある大学と思います。このような素晴らしい新天地で第二の人生を送れることは大変光栄なことであり、この機会を与えてくださった関係各位に心から感謝を申し上げます。心機一転、全身全霊を掛けて本学学長の職に邁進する所存で、大学生活に対して強い憧れを持ち、意欲や希望に満ち溢れた学生諸君とともに、大いに楽しみたいと思っています。

 以下のメッセージでは、主に本学を目指す、あるいは本学を選んで入学した学生諸君に向けての思いを述べたいと思います。本学のモットーは「いつも、人から。そして、心から。」です。本学の建学の理念として、「人間尊重を基本理念に、よりよい人間関係とホスピタリティの探求・実現、並びに文化と健康を大切にする社会の建設に貢献する教育・研究」を掲げています。この理念のもとに、「ホスピタリティ」の精神を理論と実践で学ぶ教養科目として「茶道文化」を設けており、本学の教育の特徴の一つとなっています。日本独自のホスピタリティを表す言葉として「もてなし」があります。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の誘致活動の際に、キーワードが「おもてなし」だったことは記憶に新しいと思います。その後も、日本の選手や応援団が試合の後に率先してロッカールームや観客席を掃除するたびに、さらには災害時などの大変な状況下においても、日本人の行動は世界から称賛を浴びています。これらの日本人の行動は「ホスピタリティ」の精神に基づいていると思いますので、本学の学生諸君には、本学独自の学びを通じて、日本人の学生の場合は改めてその精神を強固なものに、留学生の場合には日本で学ぶ意義の一つにしていただければと思います。日本人特有の精神を身に付け、その上で地域社会に貢献し、さらには世界に向けて発信し、社会で活躍できる人材を輩出していきたいと思っています。

 本学には、国際観光、社会福祉、健康栄養、薬学を学ぶ4つの学科があります。学生諸君には、本学で何を学べるのか、その学びによって何を得ることができるのかを認識してもらい、その上で在学中あるいは卒業後に目指したい目標を定めていただければと切に願います。人は明確な目標があれば頑張ることができますが、目標を持たずにただ頑張るというのでは長続きはしません。目標が曖昧で定まらない場合には、遠慮なく教員に相談してください。大学としては、悩みや問題があれば気軽に活用できるキャリアセンター、キャンパスライフ・ヘルスサポートセンター、国際交流・留学生支援センターなどの各種支援センターを設置しています。そして、学生諸君に設定して欲しい目標は、身の丈に合ったものに拘る必要はなく、より高い目標を持っていただきたいと思います。高い志を持つことは大歓迎ですし、やり甲斐も大きくなり、達成できた暁にはより高揚した達成感を味わうことができます。人は成功よりも失敗した経験から学ぶことが多いのが常ですので、失敗を恐れずにチャレンジすることも大切です。さらに、学生諸君は受け身で学ぶのではなく、探求心を旺盛にして積極的に学ぶ、アクティブ・ラーナーになることも重要です。ぜひ、「高い志」を持って、「チャレンジ精神」と「探求心」を旺盛にして、「アクティブ・ラーナー」として学ぶことにより、輝かしい未来の礎を築いて欲しいと願っています。

 大学での学びや生活は、社会人としての人生を始めるための最後の準備であり、マラソンで例えるとレースを想定した最後の調整になると思います。私自身も何度もマラソンに挑戦していますが、マラソンは誤魔化しが全く利かず、適切かつ十分な準備をしなければ早く走れませんし、完走することさえもできません。幼稚園、小学校、中学校、高校と積み上げてきた実力(マラソンで言えば筋力や持久力でしょうか)をもとに、最後の調整や仕上げを行うのが大学ではないでしょうか。適切かつ十分な準備を行えば、持っている実力を存分に発揮できると思います。一方で、大学生活では幅広く豊かな人間性や社会性を身に付けることも大切です。サークルやボランティア活動に積極的に参加し、幅広い視野で社会とも積極的に触れ合って欲しいと思います。

 余談になりますが、私が繰り返し用いた「大学生活を楽しむ」の「楽しむ」を英語ではどう訳しますか? 私は「have fun」よりも「enjoy」が適切だと思います。もちろん両方とも「楽しむ」という意味がありますが、前者は「ふざけ」「戯れ」「慰み」という意味を含み、感情や考えを指します。一方、後者は「満喫する」「経験する」という意味もあり、「楽しめる行動をする」という行動を指します。つまり、私が用いた「大学生活を楽しむ」の真意は、自らの意思で、必要であれば、時には辛くても、歯を食いしばって一生懸命に頑張り、やり甲斐や達成感を感じて欲しいという気持ちを込めています。雑学のようになりましたが、学生諸君は大学生活を存分にエンジョイして欲しいと願っています。

 学生諸君への最後の言葉になりますが、卒業後には一人の大人としての人生が始まります。大人となるには何が必要なのでしょうか? 簡単にいうと、自ら考え、自ら決断し、自ら行動し、そして自ら責任を持つということではないでしょうか。大学生活では、一人前の大人になるための仕上げとして、自分の力で生活をする「自立」に加えて、自らを律する「自律」ができるよう努めてください。本学は、学生諸君が大学生活を存分に楽しむことができるよう、そして自律した大人に成長できるよう、全力で支援をいたします!

 最後になりますが、本学の教職員に対してもお願いがあります。上記のように、教職員が一丸となって学生諸君の教育ならびに支援をしていただければと思います。また、教員の責務としては、教育に加えて研究という重要なものもあります。学生諸君だけでなく、我々教職員も、「高い志」、「チャレンジ精神」、「探求心」を持ち、教職員としての責務を楽しみ、その結果として本学の充実と発展に繋げていければと願います。お付き合いの程、宜しくお願い申し上げます。

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