教員・研究者教員・研究紹介
川嵜 達也(かわさき たつや)講師
所属
薬学部 薬学科
専門分野
生物薬剤学,薬物動態学,生化学
研究テーマ
- 薬物トランスポーターの構造・機能・制御機構に関する研究
- トランスポーターを標的とする食品/薬物–薬物相互作用に関する研究
担当科目
- 臨床薬物代謝学,薬物動態学,薬剤学実習,分析化学・放射線化学実習,調剤I,総合演習•専門演習I•II•IIIA•IIIB,コンピューター基礎IA,教養セミナーA•B,卒業研究
- 大学院 Advanced Social Pharmacy(1/15コマ),薬物相互作用解析特論 (1/15コマ),薬物療法・リスク評価学演習 (1/15コマ),薬物療法・リスク評価学演習 (1/15コマ)
所属学会
日本薬物動態学会,International Society for the Study of Xenobiotics,日本薬剤学会,日本薬学会,日本生化学会
研究室
薬学部棟P405(薬物動態学)
連絡先
TEL: 0956-20-5716 内線: 3785
kawasakit
URL
Researchmap: https://researchmap.jp/kawasakit
プロフィール
学歴
- 2012年4月 岡山大学大学院 博士後期課程 進学
- 2016年3月 岡山大学大学院 博士後期課程 単位取得退学
- 2016年9月 岡山大学大学院 博士(薬科学)取得
職歴
- 2013年7月–2018年6月 愛知学院大学薬学部薬剤学講座助教
- 2018年7月–2022年3月 愛知学院大学薬学部薬剤学講座講師
- 2022年4月–現在 現職
研究紹介
研究紹介
トランスポーターは,細胞膜を介して薬物を輸送し,医薬品の体内動態,薬効,毒性を決める重要な要因の一つです。
これまで,ヒト培養細胞,ラット,蛍光色素を用いて,薬物の消化管吸収に関わるトランスポーターOATP2B1,薬物の尿中排泄に関わるトランスポーター群(OAT1,OAT3, OCT2, MATE1, MATE2K, およびP-gp)の基質認識•発現制御に関する研究を行ってきました。
2022年4月,現職に着任しました。本学のRI施設を活用し,種々薬物輸送の解析を通して,食品/薬物-薬物相互作用のリスク評価など,薬の適正使用や創薬につながる研究を進めていきたいと考えています。
研究活動
科研費・競争的資金
- 2023年 長崎国際大学 学長裁量経費(科研費チャレンジ)
- 2019–2022年 科研費若手研究
- 2019年 Furukawa Academic Research Promotion Furukawa Academic Research Promotion Fund
- 2018年日本薬物動態学会 若手研究者海外発表支援
- 2014–2017年 科研費 基盤研究(C) (連携研究者)
- 2014年愛知学院大学医療生命薬学研究所研究助成
座長
- 2021年7月 第67回日本薬学会東海支部大会 【医療系薬学4-4】座長
- 2018年11月日本病院薬剤師会東海ブロック・日本薬学会東海支部合同学術大会2018 【生物系薬学2】座長
社会活動
社会貢献・地域連携
- 2024年2月21日 佐賀県龍谷高校模擬講義
- 2023年8月24日 夏休み高校生薬学体験
- 2023年3月14日 九州文化学園高校模擬講義
- 2022年10月7日 聖和女子学院高校模擬講義
- 2022年9月16日 長崎県高等学校理科教育研究会「化学部会」及び「実験実習部会」研究集会 実験補助
- 2021年11月18日 私立杜若高校模擬講義
- 2019年10月23日 愛知県立中村高等学校模擬講義
- 2017年11月15日 私立多治見西高等学校模擬講義
- 2016年11月17日 岐阜県率美濃加茂高等学校模擬講義
全学委員会
- 放射線障害予防委員会(選任放射線取扱主任者)
- 研究センター委員会
薬学部委員会
- 図書選定委員会,教務委員会,国試•CBT対策委員会,CAI運用・活用委員会,入試募集委員会,カリキュラム検討委員会,RI施設管理委員会,地域連携委員会,OSCE実施委員会
教育活動
教育内容
「臨床薬物代謝学」,「薬物動態学」の二講義を中心に,薬の生体内運命,薬物速度論について講義します。
薬物速度論は,投与設計など薬剤師業務の科学的基盤ですが,ふんだんに数学を用いるため,不得手な学生が多い印象です。わからない・苦手・嫌いを克服できるよう講義を工夫していきます。
研究実績
過去全ての研究実績は,Researchmapをご参照ください。
論文(2019–2022年)
- Nabekura T, Ishikawa S, Tanase M, Okumura T, Kawasaki T. Antidepressants induce toxicity in human placental BeWo cells. Curr Res Toxicol. 3: 100073. (2022)
- Kawasaki T, Kaneko C, Nakanishi R, Moriyama Y, Nabekura T. Amiloride is a suitable fluorescent substrate for the study of the drug transporter human multidrug and toxin extrusion 1 (MATE1). Biochem Biophys Res Commun. 592: 113-118. (2022)
- Kawasaki T, Kondo M, Hiramatsu R, Nabekura T. (–)-Epigallocatechin-3-gallate Inhibits Human and Rat Renal Organic Anion Transporters . ACS Omega. 6: 4347-4354. (2021)
- Uwai Y, Tsuduki M, Kawasaki T, Nabekura T. Potent Inhibition of Biphasic Tubular Reabsorption of Lithium by Acetazolamide and Foscarnet in Rats. Physiol Res. 69: 645-651. (2020)
- Nabekura T, Kawasaki T, Kato Y, Kawai K, Fiorito S, Epifano F, Genovese S, Uwai Y. Citrus auraptene induces drug efflux transporter P-glycoprotein expression in human intestinal cells. Food & Function. 11: 5017-5023. (2020)
- Kawasaki T, Shiozaki Y, Nomura N, Kawai K, Uwai Y, Nabekura T. Investigation of Fluorescent Substrates and Substrate-Dependent Interactions of a Drug Transporter Organic Anion Transporting Polypeptide 2B1 (OATP2B1). Pharm Res. 37: 115. (2020)
- Nabekura T, Kawasaki T, Jimura M, Mizuno K, Uwai Y. Microtubule-targeting anticancer drug eribulin induces drug efflux transporter P-glycoprotein. Biochem Biophys Rep. 21: 100727. (2020)
- Uwai Y, Tsuduki M, Kawasaki T, Nabekura T. Effect of acetazolamide on lithium reabsorption and lithium-induced GSK3β phosphorylation in rat kidney. Pharmazie. 74: 611-613. (2019)
学会発表•講演(2019–2024年)
- 有機カチオントランスポーターOCT3の迅速機能評価,川嵜 達也, 相川 佳紀, 翁長 美菜, 柴田 美優. 日本薬学会第144年会,2024年3月29日
- 分子科学計算に基づく分子改変によるMytiLec-1の糖鎖結合認識に対する基礎検討,江口 めい、平山 和浩、川嵜 達也、藤井 佑樹、吉田 達貞. 日本薬学会第144年会,2024年3月30日
- ヒト胎盤細胞へ及ぼすファビピラビルの影響, 鍋倉智裕、寺前怜佳、竹中利之、川嵜達也. 日本薬学会第143年会, 2022年3月27日
- ヒト胎盤細胞へ及ぼす抗ウイルス薬の影響, 鍋倉智裕、竹中利之、寺前怜佳、川嵜達也. 日本薬学会第142年会, 2022年3月27日
- ヒト腎近位尿細管上皮細胞に及ぼす抗うつ薬の影響, 鍋倉智裕, 立松阿子, 川嵜達也, 上井優一. 日本薬学会第141年会 2021年3月29日
- ヒトおよびラット有機アニオントランスポータOAT1とOAT3の基質認識・輸送機構, 鍋倉智裕, 平松梨緒香, 近藤優樹, 川嵜達也. 日本病院薬剤師会東海ブロック・日本薬学会東海支部 合同学術大会2020 2020年11月21日
- 蛍光基質を用いたヒト腎有機カチオントランスポータの機能解析, 川嵜達也, 金子千紗, 中西亮介, 鍋倉智裕. 日本病院薬剤師会東海ブロック・日本薬学会東海支部 合同学術大会2020 2020年11月21日
- Investigation of fluorescent substrates of a drug transporter organic anion transporting polypeptide 2B1. Tatsuya KAWASAKI, Yuichi SHIOZAKI, Mizuna AKASHI, Yuichi UWAI, Tomohiro NABEKURA. 7th FIP Pharmaceutical Sciences World Congress (PSWC 2020Virtual) 2020年9月17日
- Substrate-dependent interactions of organic anion transporting polypeptide 2B1 with natural compounds, Tatsuya KAWASAKI, Yuichi SHIOZAKI, Mizuna AKASHI, Yuichi UWAI, Tomohiro NABEKURA. 7th FIP Pharmaceutical Sciences World Congress (PSWC 2020Virtual) 2020年9月17日
- 抗うつ薬によるヒト胎盤細胞毒性発現, 鍋倉 智裕, 棚瀬 真琴, 奥村 泰地, 吉田 朱音, 石川 慎也, 川嵜 達也, 上井 優一. 日本薬学会第140年会 2020年3月26日
- Substrate-dependent effects of steroids and flavonoids on human organic anion transporting polypeptide 2B1, Kawasaki T, Nomura N, Kawai K, Akashi M, Uwai Y, Nabekura T. 34th Japanese Society for the Study of Xenobiotics (JSSX) Annual Meeting 2019年12月10日
- 腎有機アニオン輸送系に及ぼす天然物の影響, 鍋倉智裕, 川嵜達也, 上井優一. 第41回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム 2019年10月19日
- Effects of tea catechins on renal organic anion transport in rats. Nabekura T, Kawasaki T, Uwai Y. BioMedical Transporters 2019 2019年8月5日
- Antidepressant sertraline induces cytotoxicity in human placental cells. Nabekura T, Kawasaki T, Uwai Y. International Congress of Toxicology (ICT) XV Meeting 2019年7月17日
- ヒト胎盤BeWo細胞へ及ぼす抗うつ薬の影響. 奥村泰地, 鍋倉智裕, 棚瀬真琴, 吉田朱音, 石川慎也, 川嵜達也, 上井優一, 第65回日本薬学会東海支部大会 2019年7月6日
- 腎有機アニオン輸送系に及ぼすカテキン類の影響. 平松梨緒香, 近藤優樹, 川嵜達也, 上井優一, 鍋倉智裕, 第65回日本薬学会東海支部大会 2019年7月6日
- 抗うつ薬セルトラリンによるヒト胎盤細胞毒性発現, 鍋倉智裕, 石川慎也, 棚瀬真琴, 奥村泰地, 川嵜達也, 上井優一, 日本薬学会第139年会 2019年3月23日