研究紹介薬品製造化学研究室
教員名(内線) | 教授: 淀 光昭(3784) |
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担当科目 |
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研究テーマ |
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研究概要 |
ヒトが病を患い、体に変調を覚える前の段階ですでにヒトの体の中ではいろいろな分子(遺伝子やその産物であるたんぱく質など)に変化が起きています。このような病気の発症や進行に伴い変化する分子の動きを、生きたまま、体の外から、体を傷つけることなく観察できれば、患者の苦痛を伴わない病気の早期診断や病気の予防が可能となります。 放射線を用いた分子イメージング法は、この非侵襲的な体外診断を可能にする技術です。この技術では、放射線を出す元素でラベルされた薬剤(これを放射性分子プローブと呼ぶ)が使われます。この薬剤は投与後標的となる組織や分子に選択的に結合し、そこから放射線を信号として体外に出してくれます。この信号をポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)やシングルフォトンCT (SPECT)と呼ばれる画像診断装置で追跡することで、分子の動態を生きたまま観察することができます。従ってこの技術は、医療分野では核医学診断に、創薬分野では開発中の医薬品の安全性や有効性の評価に役立ちます。 当研究室では、脳疾患やがんの特異的放射性分子プローブの開発を行っていますが、コンピュータ支援薬物設計の手法を利用した合理的な分子プローブの設計・開発を目指しています。 |