NIU異文化理解教室授業実施例
「テーマ:異文化を学ぼう!」(高校での実例)
NIU留学生の<母語と日本語での自己紹介>から始まります。
「私達は、それぞれ、どこの出身でしょうか?」
中国?、韓国?、日本?、モンゴル?、それともベトナム?
「そもそも、「文化」とは何でしょうか?」
文化とは社会を構成する人々によって共有される生活様式です。たとえば「ことば」や衣食住などの「生活習慣」はその代表的なものです。→国や民族などのグループごとに、独自の文化があります。そこで、それらの「文化の違い」について考えてみましょう!
まずは、「衣服」に関する文化の違いから、<民族ファッションショー>を演じます。
「あなたが着ているのは、どこの何の衣装でしょうか?」
韓国・ベトナム・中国・モンゴルの留学生が伝統的な民族衣装で登場し、共通点と相違点を解説します。(モンゴル相撲の衣装も!)
次に、「食」に関する文化の違いから<各国の料理ショー>を試みます。
「人間は雑食ですから、胃腸で消化できるものは何でも食べられるはずです。しかし,文化によって、「食べるもの」と「食べないもの」には違いがあります。皆さんは、魚を食べますか?鳥は?牛は?豚は?馬は?食べない動物とは何ですか?犬を食べますか?」
アジアには犬を食べるという習慣(文化)があります(中国の食用犬肉の画像を紹介)。日本でペットの鳥と食用の鳥がいるように、中国ではペット犬と食用犬がいます。どう感じますか?日本人は古来より鯨を好んで食べてきましたが、外国人からは鯨を食べることは残酷だと言われています。文化によって、「食べるもの」と「食べないもの」には違いがあるのです。
次に、<動物の鳴き声の違い>について考えてみましょう。
「人類の耳の仕組みは共通です。犬の声はどの民族が聞いても同じはずなのに、その擬声は民族によって異なります。日本人は「ワンワン」ですが、アメリカ人は「バウワウ」? ベトナム人は? タイ人は? インドネシア人は?」
犬も猫も実際の声は一匹一匹、場合によっても違うのに、なぜ日本の場合、「犬はワンワン、猫はニャーニャー」なのでしょうか。 それは、そのように大人から教わったからです。「動物の鳴き声」を表現し、記憶し、伝達するために、グループごとに固有の擬声を持ち、子ども達に教えているのです。このようにして、文化は伝承されていくのです。
次に、<美の基準の違い>について考えましょう。
…(内容割愛)…
このように授業は進み、最後に・・・
「人さまざまな「文化の違い」の例をみてきましたが、なぜ、文化の違いは生まれるのでしょうか?」
それぞれの文化は、独自の尺度・基準で物事を分類・評価するために、違いが生まれるものと考えられます。動物の鳴き声も、食べる動物の基準も、美の基準もそうです。
ここで、「文化相対主義」という考え方を紹介しましょう。文化相対主義とは「それぞれの人間集団は個別の文化をもち、個別文化はそれぞれ独自の価値をもっており、その間に高低・優劣の差はない」という考え方です。
しかし、伝統的な文化も、時代が大きく変化している現在、姿を大きく変えつつあります。留学生が最新の生活文化を紹介します!内モンゴルで読まれているマンガ本(ドラえもん・クレヨンしんちゃん他)なども登場します!