【高大連携】『聞いてみよう!体験してみよう!~理系女子(リケジョ)の世界 ~』を実施しました
2020年11月29日(日)に、「継続・育成型STEAMガールズin SAGA・SASEBO」の一環として、佐世保市及び近郊の中高生の皆様及びその保護者を対象に、『聞いてみよう!体験してみよう!~理系女子の世界~』を実施しました。
今回は、保護者向け講演会と中高生の実験体験会を同時に行いました。初めての試みでしたが、佐世保市教育委員会・西海市教育委員会・長崎県教育委員会様にもご協力いただき、中学生16名(女子12名・男子4名)、高校生28名(女子25名・男子3名)、小学生4名、未就学児1名、保護者・教員19名の合計68名の参加がありました。
また、長崎国際大学より教員5名・コーディネーター1名、佐賀大学より教員1名・事務員1名が参加しました。
最初に、長崎国際大学の橋本教授、佐賀大学ダイバーシティ推進室の荒木薫副室長からご挨拶とともに本企画の趣旨の説明がありました。
引き続き、児童・生徒は、2つの実験体験会を行いました。
1つめは、長崎国際大学薬学部の小川由起子教授による「あなたの手洗い、大丈夫?」です。大学や医療機関でも通用する手洗いの方法を学びました。今までやってきた手洗いと正しい手洗いの違いを、UVライトを使用することで、視覚的に確認することが出来ました。その後オリジナルてピカジェル(抗菌作用のあるアロマオイル入消毒ジェル)を作り、香りを楽しみながら、化学(とアロマオイルの抗菌作用)について学びました。参加者からは、「正しい手洗いの仕方について学ぶことができた」「アルコールジェルを作ったのは初めてだったのでとても楽しかった」などの声が上がっていました。
2つめは、長崎国際大学の古賀貴子教授、岡本美紀教授、吉永奈津希先生による「食品中のタンパク質の調理による変化」です。温めた牛乳と豆乳にレモン汁を加え、凝固させてチーズを作りました。実験中にpHの測定も行い、実験後になにが起こったのかについても説明してもらいました。参加した生徒は、「皆で協力してチーズを作ることができて楽しかった」「家でもやろうと思いました」など、実験の魅力や、化学変化について考えるよい機会になったようでした。
いずれの実験も教員やスタッフ、長崎国際大学の教授と九州文化学園の先生方の指導の下で、和気あいあいと行われました。
保護者向けには、佐賀大学荒木先生より「医師、研究者、大学教員の立場から」と題して講演がありました。自身の進路選択や社会に出てからも苦心していることを紹介され、迷ったときに親の言葉がとても励みになったと話されました。また、STEAMやSociety5.0などこれからの社会について紹介され、子の伴走者となる親は、価値観を新たに接すべきという話もありました。
次に北九州予備校長崎校顧問米倉源藏先生から「自分の可能性を生かす進路選択を」と題して講演がありました。子どもの進路を考えるときに、縛られがちな固定観念について、具体的な例や資料を提示されて、説明していただきました。参加された保護者からは「ステレオタイプに関しては自分が理系にも関わらず無意識に発していたのではないかと考えさせられた」「自分がやりたいことはあきらめず勉強すれば道はひらけると思いました」といった感想をいただきました。
ご参加いただいた中学生・高校生の皆さん、また、ご協力・ご共催いただきました、九州文化学園小学校・中学校、長崎県教育委員会、佐世保市教育委員会、西海市教育委員会、佐世保市 PTA 連合会の先生方に心より御礼申し上げます。
このプログラムは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)からの受託事業「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」の助成を受けて実施しています。長崎国際大学・佐賀大学・西九州大学は、中高大接続の一環として、女子中高生の科学・ものづくりへの興味を促し、自分自身のキャリアデザインを考える場を提供していく「STEAMガールズin SAGA・SASEBO」を展開していきます。