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2009.06.08 社会福祉学科

【社会福祉学科】 “留学生七人衆”、ただいま奮闘中!

 今年4月、中国から7人の留学生が1年生として社会福祉学科に入学してきました。これまでも外国人留学生がいなかったわけではありませんが、これほどの人数がまとまって入学してきたのは、社会福祉学科にとっては初めてのことです。これは、一人っ子政策の下で急激に進む高齢化や、市場経済の進展の下で社会的課題としてクローズアップされてきている社会保障制度の整備の必要性など、いまの中国の社会経済状況の反映でもあるだろうと考えられます。
 さて、入学してきた"留学生七人衆"は男子学生3人、女子学生4人。教員や留学生支援センターのなにがしかの心配をものともせず、ただいま奮闘中です。
7人のうち2人が介護福祉クラスに在籍し、ほかの5人とは少し違う時間割になっていますが、7人が一緒に受講するほとんどの授業では教室の一番前に座り、懸命に講義に耳を傾け、ノートを取り、わからないところを互いに教え合っています。日本人の友人も少しずつできはじめ、7人だけの集団ではなく、教室や学生食堂で日中の友情を交歓している姿もしばしば見られるようになりました。
本学では1年次の必修科目として「教養セミナー」という大学教育への導入ゼミを開講していますが、この"留学生七人衆"は一つの同じセミナーに所属しています。"七人衆セミナー"では、日本人学生のみの他のセミナーとは違って、前期は「基礎の福祉日本語」を中心に学んでいます。「基礎の福祉日本語」というのは、ほとんどすべての1年生が履修している「社会福祉入門」の授業に出てくる福祉関係のキーワードを、社会福祉用語辞典風に解説したプリントを毎回用意し、これを読み上げるとともに、意味内容を理解し、さらにパソコン入力によって書く練習を行うものです。パソコンへの入力は、漢字の読み方をしっかりと身につけていないと意図した文字への変換ができないので、とてもよい練習になります。また、福祉のキーワードは、その背景となっているそれぞれの時代の日本の社会・経済的な状況を理解しなければならず、「社会福祉入門」の補講のような役割も果たしています。後期に入ると、大学祭で催される留学生弁論大会に向けて、自分の考えをまとめて文章化し、プレゼンテーションをする練習に入る予定です。
またこのほかに"留学生七人衆"は、12月に行われる日本語能力1級試験の合格を目指して、金曜日の3・4時限に教員の指導のもとで独自の日本語勉強会を開いています。4月当初から比べると、日本語の力もメキメキとついてきており、これからが楽しみな状況です。
 1コマの欠席もなく、常に教室の最前列で勉学に励む"留学生七人衆"は、社会福祉学科の全教員と学生たちにいつも暖かく見守られています。彼らが無事に本学を卒業し、社会福祉士や介護福祉士の国家試験に合格して祖国に帰っていくとき、彼らは日中両国の福祉の架け橋となるのみでなく、中国における社会福祉の第一線で、その推進の大きな力になっていくことでしょう。

(文責:社会福祉学科・高橋信幸)

 

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