学部学科トピックス
【薬学科】「大麻問題の現状」が出版されました!
「大麻問題の現状」は、2016年から4年間継続された厚生労働行政推進調査補助金(医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業)「危険ドラッグ等の濫用防止のより効果的な普及啓発に関する研究」の研究成果を基に執筆され、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課の監修下に本年3月に出版されました。本書籍は、1976年に依存性薬物情報研究班および厚生省薬務局麻薬課が当時の大麻に関する情報を冊子「大麻」として発刊以来の新書です。本学薬学部の山本経之 特任教授・名誉教授が拝命を受け、薬学部薬学科薬物治療学研究室の山口 拓 教授、福森 良 助教が協力研究者として上記の研究事業研究班に初年度から参画していました。山本特任教授、山口教授、福森助教は、大麻研究の中核をなす「Ⅱ大麻・フィトカンナビノイドの有害性と医薬品としての応用:基礎と臨床」を担当・執筆しています。本項では、大麻の有害性に関する科学的根拠に基づいた最新の学術的情報を精査・総括しました。執筆者らが指摘した大麻乱用による「脳の萎縮」と「成人より若年層へのより強い障害」は、これまでほとんど指摘されていなかった領域であり、今後の薬物乱用防止教育のあり方に一石を投じています。また、幻覚作用のない大麻成分の医薬品への最新の知見も、学問上の重要な意義や大麻乱用防止を含めた薬物乱用防止教育の今後の方針のみならず、現行の大麻に関する法制度および行政のより妥当性の高い方策に向けての重要かつ新たな喫緊の指針を提供しています。また、本年度から3年間、新規承認された厚生労働行政推進調査補助金「若年者を対象としたより効果的な薬物乱用予防啓発活動の実施等に関する研究」研究班にも、山本特任教授は引き続き研究班員として招聘されました。
本書は非売書(2020年6日時点)ではありますが、各自治体薬務課・保健所や教育委員会などの厚生労働省関係、教育関係所轄に配布されています。
「大麻問題の現状」
企画・編集
- 厚生労働行政推進調査補助金(医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業)
「危険ドラッグ等の濫用防止のより効果的な普及啓発に関する研究」研究班
真興交易(株)医書出版部