学部学科トピックス
【国際観光学科】「第12回 歴史の福井谷ツアー」への参加・協力
2020年10月25日に開催された「第12回 歴史の福井谷ツアー」に、本学国際観光学科から教員1名、学生8名が参加しました。「歴史の福井谷ツアー」は、佐世保市吉井町の吉井エコツーリズムふるさとの会が主催し、平成29年度からは佐世保市教育委員会からの委託事業として実施している、吉井町域の文化・文化財等を学ぶツアーです。
本年度は、令和2年度学長裁量経費採択「地域文化資源の活用に向けたソフト事業開発に関する研究」に基づいて、本学と佐世保市教育委員会、地元団体が連携して、既存のツアーに新規要素を加える形で実施しました。吉井町域には、国指定史跡「福井洞窟」をはじめ、様々な文化財が所在しています。令和3年度には、吉井地区複合施設内に「福井洞窟ガイダンス施設(仮称)」の開館を予定しており、ガイダンス施設と福井洞窟、さらには吉井町域の他の文化財等とのアクセス方法の検討や、ガイダンス施設等でのソフト事業(体験講座、クイズ、グッズ、ルートマップ、効果的な情報発信等)の模索を、本研究で行っています。本年度の歴史の福井谷ツアーでは、大学2年生が考案したクイズラリーを実施しました。クイズは、吉井地区の文化財の現地見学を基に学生が考案し、吉井エコツーリズムふるさとの会の皆様にもご指導をいただきながら作問しました。
ツアー当日は、抜けるような秋晴れのもと、一般参加者27名の参加を得て開催しました。まず、吉井エコツーリズムふるさとの会の和田隆会長と佐世保市教育委員会文化財課山口毅課長が挨拶し、昔の旅や戦の際の携帯食「腰兵糧」づくりの体験をしました。その後、本学学生がクイズラリーについて説明し、福井川橋梁、直谷岩陰、直谷城址、福井洞窟の順に見学を行いました。各スポットでは、本学学生がクイズを出題し、参加者と交流しながらツアーを実施しました。最終地点の福井洞窟では、縄文時代の弓矢体験と火起こし体験を行い、参加者に交じって本学学生も挑戦しました。
今回のツアーでは、参加者の方々から「クイズの内容がなかなか難しかった」との意見を頂戴した一方、「クイズがあったからこそ、しっかりと解説を聞いて展示パネルも読むことができた」との意見を複数頂戴し、参加者の学習および吉井地区の文化財の周知に僅かながらでも寄与できたと感じています。また博物館の教育普及活動では、このようなツアーやクイズなどを含め多様な活動を実践しており、今回のツアーで実施した現地調査に基づくクイズの考案および人前での発表の経験は、学生たちの学芸員としての能力の涵養に効果があったと考えられます。
今回のツアーへの参加および企画の実践には、吉井エコツーリズムふるさとの会の皆様に多大なるご理解とご協力をいただきました。また、ソフト事業の考案から実践まで多角的なご指導をいただき、歴史の福井谷ツアーを無事終了できたことは佐世保市教育委員会文化財課職員の協力の結果に他なりません。心から御礼申し上げます。
※なお当日の様子は、本日19:00からの「スポットインさせぼ」(TV佐世保)で放映予定です。