学部学科トピックス
2025.05.21
【薬学科】機能形態学研究室 武藤彩花さん 日本薬学会第145年会学生優秀発表賞を受賞:地域との連携から先端創薬へ
日本薬学会第145年会(2025年3月27日(木)~29日(土)マリンメッセ福岡)にて、長崎国際大学薬学部 機能形態学研究室 武藤彩花さん(写真中央)が「学生優秀発表賞(ポスター発表の部)」を授与されました(4月25日付)。同研究室メンバー、地域連携する西海国立公園九十九島水族館うみきらら、昨年来学したイタリア人研究者、薬学科内の複数研究室との共同研究による発表です。
- 受賞者:武藤 彩花(現6学年 機能形態学研究室)
- 発表題目:腫瘍糖鎖Tn抗原に結合する九十九島産新種ナマコCladolabes kirara由来レクチンの一次構造解析と糖鎖結合性のプロファイリング



受賞者による研究解説と感想
長崎県九十九島列島の海には、驚くほど多様な動物が生息していました。連携する水族館が発見したキララナマコはその一種で、私たちはこのナマコがもつ「キラレック」と名付けたレクチン(糖鎖結合性タンパク質)を新たに発見し、性質を調べました。学術発表では、キラレックがC-型レクチンファミリーの一種であること、消化器や血液がんになると現れるTn抗原という糖鎖を好んで結合する性質があること、このレクチンを白血病の一種であるTリンパ腫細胞に投与すると、そのTn抗原糖鎖に結合して細胞死を誘導する性質があることを報告し、キラレックが新たな創薬対象となる可能性を示唆しました。
予想外の受賞で大変驚いています。受賞後に友人や先生方からお祝いの言葉をいただきようやく実感しました。この受賞は共同研究による皆さんの支えによって成し遂げられたもので、研究のチームワークの重要性を実感することが出来ました。初めての発表にも関わらず学会の雰囲気を感じられ、研究室のみんなと福岡市内も楽しめ、よき思い出ができました。
研究指導・協力
- 研究指導:長崎国際大学薬学部
機能形態学研究室 藤井 佑樹 藤田 英明 - 研究協力:長崎国際大学薬学部
機能形態学研究室 安永 尚矢 中園 万智郁 (共に薬学科6年)
薬物動態学研究室 川嵜 達也
計算創薬学研究室 吉田 達貞
感染制御学研究室 小川 由起子 - 地域連携:西海国立公園九十九島水族館海きらら
- 大学連携:トリエステ大学 マルコ・ゲルドル 日本大学 鎌田 健一 横浜市立大学 大関 泰裕
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