社会連携トピックス
平成22(2010)年度前期公開講座のお知らせ
長崎国際大学公開講座
時代の潮流を学ぶ
平成22(2010)年前期公開講座
時期 平成22(2010)年5月15日〜6月19日の毎週土曜日全6回
時間 午後1時30分から100分(途中10分の休憩含む)
会場 長崎国際大学
定員 150名
受講料 無料 (ただし資料代500円)
申し込み方法 お名前、ご住所、お電話番号を電話・FAX・はがき・窓口にてお知らせください。(定員になり次第締め切ります)
第1回:5月15日(土)
「地域を福祉する」
人間社会学部社会福祉学科 教授 髙橋 信幸
戦後日本の福祉の特徴は、福祉の対象となる人の「自立心を損なうことなく社会復帰させる」のが目的であるとされてきました。しかし2000年、社会福祉基礎構造改革による社会福祉事業法から社会福祉法への改正はこれを大転換し、変わるべきは障がい当事者ではなく、彼らを受け入れるべき地域であり、地域住民であるとしました。これは、ノーマライゼーションやソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)の実現した地域社会を創出しようとするものであり、地域を福祉しようということです。地域を福祉する、その主役はあなたです。では、どうやって?それを一緒に考えましょう。
第2回:5月22日(土)
「健康雑学 -文学(哲学)と科学の狭間で健康について考える-」
健康管理学部健康栄養学科 教授 今村 裕行
世界保健機構は、健康を次のように定義しました。「健康とは、単に病気でない、あるいは虚弱でないだけでなく、身体的、精神的、そして社会的に完全に良好な状態である」この定義は、健康について個人を全体的にとらえたことにより、これまでの「単に病気でない」といった定義よりも一歩進んだものになりました。しかしながら、これだけを健康の定義とすると、現実的にはほとんどの人が不健康となってしまう恐れがあります。特に、障害を持った人の健康はありえないということになります。本講義では特に、文学的(哲学的)にみた健康観、科学的にみた健康観、西洋的にみた健康観、東洋的にみた健康観など、健康の様々な側面について、運動と栄養を中心に検討していきます。
第3回:5月29日(土)
「『経済効果』は、どのように算出されているでしょう?」
人間社会学部国際観光学科 講師 城前 奈美
オリンピックやサミット誘致の経済効果、東京ディズニーランドの経済効果など、至る場面で「経済効果」が算出されています。これらの経済効果は、どのように算出されているのでしょう?本講座では、この「経済効果」の算出方法を簡単に学んでいきます。そして、長崎県の観光を事例に取り上げ、観光による経済効果がどのくらいあるのかを、観察していきましょう。また、他の産業と比較してみることは、行政が観光に予算を投じるべきか、もしくは、他の産業に投じるべきかを決断するヒントにもなっています。経済効果を把握することで、産業振興についても考察する一助になることを期待します。
第4回:6月5日(土)
「長崎国際大学から宇宙へ ~国際宇宙ステーション「きぼう」での実験~」
薬学部薬学科 教授 岡村 良、教授 濱崎 直孝
国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」は、3月にロボットアームの手先にあたる子アームの組立が野口宇宙飛行士らにより実施され、約26年間に及んだシステム開発がようやく完了しました。この「きぼう」の船内では、長崎国際大学が中心となった宇宙実験である赤血球膜蛋白質の結晶生成実験が2月に開始され、現在宇宙実験を継続中です。生体のメカニズム解明へ向けた宇宙実験の内容について概説します。
第5回:6月12日(土)
「外交儀礼における「右上位」原則」
人間社会学部国際観光学科 教授 安徳 勝憲
昨年、クレムリン宮殿内で行われた記者会見でプーチン首相がメドベージェフ大統領の右側に座ったことが国際ニュース網でいっせいに配信されました。また我が国の内裏雛の男雛と女雛の並び方が関東と関西、特に京都とでは違うということは広く知られています。ロシアと日本、この二つの事柄は一見関係なさそうに見えますが、実は外交儀礼(プロトコール)における「右上位」原則という一点で深く結び付いているのです。それではこの「右上位」原則がどうやって生まれてきたのか?ヨーロッパとアジアの宗教、芸術、人種、思想などを手掛かりとしながら考えていきます。
第6回:6月19日(土)
「足を向けては寝られない」
長崎国際大学 学長 潮谷 義子
通り魔殺人、虐待、孤独死、自殺・・・幼児教育学者の倉橋惣三は「教育は人情の発露である」と述べていますが、最近のこうした出来事の背景に、しばしば”情の薄い”社会が指摘されています。この傾向が時代の潮流になるなんてとんでもないことですね。潮の流れを一緒に考えてみましょう。