社会連携トピックス
【公開講座】平成27年度前期公開講座(第4回)を開催しました。
6月13日に第4回の長崎国際大学公開講座が開催されました。今回は、薬学部薬学科の藤原俊幸准教授が、「私たちの身体をつくるもの ~細胞ってどんな形?どんな色?~」というタイトルで講演されました。
講演では、まず、心臓を中心とした循環器系を例として、私たちの身体(個体)が器官や組織から構成されており、細胞がすべての構成単位となることが解説されました。60兆個もの細胞はそのはたらき(機能)に応じた形(構造)をしており、多様でかつ緻密な生命現象を支えていることが示されました。また、今回の講演に参加されたみなさまは、健康との関わりから各器官(肝臓、腎臓、筋肉、下垂体など)の機能上の重要性に対して高い関心をお持ちでしたが、これらの器官の「ミクロな構造」については初めて目にするものが多く、大変深い感銘を受けているご様子でした。さらに、実際に薬学科での研究に使用されている光学顕微鏡や電子顕微鏡も紹介され、実験試料の調製法、染色法、観察原理のポイントを学びました。講演の終盤では、病理診断についての解説も行われました。結核、骨粗鬆症、アルツハイマー病などが取り上げられましたが、症状によって細胞や組織が大きく変化を受けている様子が鮮明に示され、電子顕微鏡の利用や組織染色の意義を理解することができました。
今回の藤原先生のご講演では、電子顕微鏡の観察から得られた鮮明な画像や実験を行っている様子をまとめた動画を駆使されており、参加者のみなさまの理解を助ける工夫が随所に見受けられました。また、クイズ形式による問題提起が数多く行われたり、器官や組織の解説に焼鳥を使った例え話が度々登場したりするなど、藤原先生のお人柄がうかがえる楽しい学習の場となりました。参加者のみなさまが焼鳥を片手に「モモやハツはね、筋肉をつくる組織の種類がさ、」なんて語るようになっていたら、今回の講演は大成功と言えるかもしれませんね??
以上で、学校法人九州文化学園創立70周年記念事業として行われた平成27年度前期の長崎国際大学公開講座「いのち・健康・暮らし」を無事に閉講することができました。ご参加いただきましたみなさまに感謝を申し上げます。後期の公開講座は今秋(10月~)に予定しておりますので、多くのみなさまのご参加をお待ちしております。