社会連携トピックス
【社会貢献】公開講座「メビウス航路」を開催しました
学外公開講座2019:メビウス航路
- 主催:国際観光研究所&地域連携室
- 案内人:国際観光研究所 原 哲弘
- 10月10日(木)快晴 10:00 ~ 16:00
- 総計 71名
(講座参加者54名、教員1名、学生ガイド8名、地域連携室2名、西海ガイドの会6名)
佐世保湾、大村湾をクルージングすることで海の体験をして考える学外講座です。現在の日常生活における交通手段は、車、電車、バス、飛行機という手段で、船を利用することは、ほとんど無くなってきました。長崎県は、国境の県であり、島々があり、海に接している特徴のある県です。従って過去には船の交通手段が主流であった時代には、家船の生活で海上生活者が多くいたこともあります。その頃の佐世保湾、大村湾の暮らしは、今とは違った時間距離で地理的空間を把握し、移動していた人々がいました。
佐世保湾と西海市横瀬西港は、船を利用すると15分で行くことができます。また長崎空港から西海市まで20分あれば行くことができます。しかも海上生活者達は職住一体の暮らしをしており、その情報は沖縄、中国、韓国から貿易を通して交流があり、針尾島には黒曜石が産出し、まさに縄文時代よりグローバル社会が実現していました。
全員の集合写真
観光ガイド6名が合流して 総勢 71名
参加者は、高齢者が多かったにもかかわらず60分の横瀬浦さるく博を体験し、海の駅・船番所のポルトガル弁当を堪能しました。西海橋を車で通ることはあっても橋の下を船で通ることは、めったにありません。457年ほど前にポルトガルから帆船で来た人々や大村藩主大村純忠と同じ目線で佐世保湾と大村湾をクルージングすると、意外と時間距離が近いこと、自然生態系が豊かなこと、更にハウステンボスなど海から見て、初めて理解できる景観など地域の再発見を多くの方々に体験していただきました。
横瀬浦さるく博の風景
軍港としての機能がある佐世保湾は、米海軍、海上自衛隊、海上保安庁の艦船や上五島などへの定期航路が行き来しています。また、昨今では、それらを観光として廻る軍港クルーズに人気があります。運が良ければ、原子力潜水艦が停泊しているところを見ることができます。観光は防衛力までも取り込む平和産業です。是非、海から見る長崎を日常生活の中で考えてほしいと思います。