学術研究トピックス
2010.01.05
本学薬学部・濱崎直孝教授らの実験が国際宇宙ステーション「きぼう」で実施されます
新年明けましておめでとうございます。2010年初のトピックスはたいへんうれしい報告となりました。
本学薬学部濱崎直孝教授(臨床検査学)らの実験が2月にも国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」で実施されることが決まりました。無重力に近い環境を利用し地上では難しい高品質の結晶を生成し、その後地上で分子構造を解析します。
解析するのは、「バンド3」というタンパク質。世界中の科学者がこれまで解析に幾度となく挑戦してきましたが、構造解明に不可欠な「結晶化」が地球上ではどうしてもできませんでした。各国の科学者が無念のリタイアを続ける中、「無重力の宇宙空間ならいけるのでは・・!」と一発逆転の秘策を打ち出したのが本学濱崎直孝教授のチームなのです。
この構造が解析されれば呼吸系疾患の治療や運動機能向上など幅広い分野で新薬開発につながり、人類の悲願・人工血液の開発も可能!という人類の夢に満ちた実験です。実験期間は1月中旬に最終決定されますが、早ければ2月初旬にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられるロシアのロケットで試料を運搬。「きぼう」に搭載された実験装置内に3ヶ月間置いて結晶化し、5月に米国のスペースシャトルで持ち帰る予定です。
宇宙ステーション「きぼう」の実験室で人類の夢に火が灯ります。
この話題は1月5日(火)西日本新聞1面にも掲載されました。
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