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2012.03.27 薬学科

【薬学科】中原広道助教が平成23年度長崎県科学技術奨励賞を受賞

平成24年3月23日(金)に、長崎県庁において、本学の中原 広道 助教が平成23年度長崎県科学技術奨励賞を受賞しました。
長崎県科学技術奨励賞は、独創的で将来性のある研究に積極的で、新産業創出や新技術開発が期待される若手研究者に対し与えられるものであり、本学で日々進められる研究の成果が評価されたものと考えられます。

  1. 長崎県科学技術賞授賞式の概要

    日時   平成24年3月23日(金) 14:30
    会場    長崎県庁 本館3階 応接室

  2. 受賞研究の概要
    1. 受賞研究テーマ
      高機能性を特化した人工調製肺サーファクタントの開発
    2. 「肺サーファクタント」について
      肺胞表面に存在する肺サーファクタントは、肺胞の表面張力を低下させることにより肺機能をつかさどっており、生命維持・恒常性に必須な脂質-タンパク質複合体です。特に肺サーファクタントは、急性の肺疾患として死亡率の高い新生児呼吸窮迫症候群(NRDS)、また重篤な呼吸障害をきたす急性呼吸窮迫症候群 (ARDS) に深く関わっています。NRDSは主に肺サーファクタントの欠乏により罹患しますが、牛肺からの抽出物を人工的に成分調製した天然型肺サーファクタントが第一選択薬として使用されています。現在、その必要性は、NRDSやARDS疾患への適用という側面のみならず、肺炎等の炎症性肺疾患や近年死亡率が急速に上昇している肺がん等による重篤な末期症状の緩和という点においても増しています。また、気管支での肺サーファクタントの分泌も確認されており、それらが去痰的作用を発揮しているとも言われています。
    3. 研究内容の特徴
      中原助教を始めとした研究チームは、天然型に代わる人工型肺サーファクタントを開発するため、調製及び作用メカニズムの解明を行っています。
      肺サーファクタントの必要性は、NRDSやARDS疾患への適用という側面のみならず、近年死亡率が急速に上昇している肺ガン、SARS、COPD等による重篤な末期症状の緩和からも、その必要性が増すことが期待されています。人工的に合成されたタンパク質アナログを用いた人工型肺サーファクタントは天然型肺サーファクタントに比べ研究が遅れており、未だ天然型肺サーファクタントに勝るものは報告されていません。人工型肺サーファクタントを界面科学的、肺内動力学的に解析することは、肺サーファクタントの作用メカニズムを解明する上で重要であり、また天然型肺サーファクタントに替わり安全面、コスト面、薬効面に優れた代替RDS治療薬の開発へと繋がる可能性を充分に秘めています。また、撥水性、撥油性を同時に有する部分フッ素化両親媒性物質の肺サーファクタントへの添加という発想は世界に先駆けたものであり、肺サーファクタント作用メカニズムの解明や肺機能改善能の向上への手助けとなり得ます。一般に部分フッ素化両親媒性物質は温度の影響を受けにくく、肺サーファクタントの長期保存も可能となります。
    4. 本研究の将来性
      肺サーファクタントは、圧力・温度に対して「剛直さ」と「柔軟さ」といった相反する複雑な性質を有しておりますが、現在のところフッ素化合物の添加により肺サーファクタントの効果を増強することを確認しております。これらの研究は日本に留まらず世界各国において十分に貢献し、その結果医療費負担の軽減、BSE、発展途上国への供給不足等の社会的問題の解消に繋がるものと思われます。また、本研究の躍進はNRDSへの適用に留まらず、ARDS、喘息、SARD、COPD等の広範な呼吸器疾患への適用の可能性を秘めており、特にARDSの画期的な治療法を世界に先駆けて確立できる研究の一つであり、創製量産技術にブレークスルーをもたらすことが期待されます。
    5. 共同研究者
      ・柴田 攻(長崎国際大学薬学部教授)
      ・李 相男(元福岡大学理学部講師、長崎国際大学訪問研究員)
      ・Krafft Marie Pierre(ストラスブール大学チャールスサドロン研究所研究主任)
  3. 受賞教員コメント
    「この度は長崎県科学技術奨励賞を頂き、大変名誉なことと深く感謝しております。私の研究遂行期間は未だ10年足らずであり、本受賞は共同研究者を始めとして多くの仲間達やまた家族に支えられた結果であると考えています。今回の受賞を大きな励みとして、一層精進するのは勿論のこと、国際的視点を常に持ち幅広い分野に柔軟に対応できる研究者を目指し努めてゆく所存です。」
  4. 教員プロフィール
    • 長崎国際大学 薬学部 薬学科 助教  中原広道
    • 専門分野 物理系薬学、生体界面科学、コロイド科学
    • 研究テーマ
        1.新規人工調製肺サーファクタントの開発及び基盤研究
        2.フッ素化両親媒性物質と生体膜成分との相互作用の界面科学的知見
        3.界面活性剤のGibbs吸着に関する新メカニズムの解明
    • 担当科目 物理化学実習、基礎演習、総合演習
    • 所属学会 日本薬学会、日本油化学会、日本化学会(コロイド部会)
      International Association of Colloid and Interface Scientists
      American Chemical Society
    • 研究室 薬品物理化学研究室
  5. 過去の受賞歴
    平成19年9月  第6回日本油化学会ヤングフェロー賞
    平成23年10月 平成23年度日本薬学会九州支部学術奨励賞

 

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