学術研究トピックス
2012.09.06
【薬学科】自分の「美肌菌」を活用した肌質改善の研究が注目されてます !!
多様な皮膚常在菌の中には、肌の保湿やバリア機能の改善に良い効果を付与する微生物(美肌菌)がいます。薬学科生化学研究室の榊原隆三教授らの研究グループ(深澤昌史准教授、野嶽勇一講師、藤本京子助教)では、大村市のベンチャー企業と産学共同研究を展開しており、美肌菌の特性を活かした独創的な新規基礎化粧品の開発を目指しています。
本研究は「美肌菌」を活用した新ビジネスにつながる研究として、長崎新聞にも紹介されました。
榊原教授らは、まず、被験者の皮膚(額)に生息する皮膚常在菌を採取し、特殊な手法を用いてその中から美肌菌だけを選抜しました。次いで、得られた美肌菌を培養して増殖させた後、専用ジェルを介して被験者自身の肌に戻しました。この「美肌菌戻し作業」の継続により皮膚からの水分蒸散量が抑制され、肌の保湿が徐々に改善されることを見出しました。
自分の美肌菌を利用した基礎化粧品は類がなく、まさに、世界で初めての「オーダーメード型(自分だけの)基礎化粧品」と位置付けています。世の多くの女性が願う"より美しくなりたい"という気持ちに応えるために、現在、美肌菌が示す多岐にわたる有効性の検証研究に取り組んでいます。
(皮膚常在菌の採取)
長崎新聞 2012年(平成24年)8月3日 金曜日 7面掲載
(長崎新聞社 転載許諾済)
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