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2014.01.28 薬学科

【薬学科】長崎国際大学 薬学部 柴田 攻 教授の平成25年度「日本油化学会 学会賞」受賞が決定!!

長崎国際大学薬学部 薬品物理化学研究室の柴田 攻(しばた をさむ)教授が、平成25年度「日本油化学会 学会賞」を受賞しました。

受賞対象となった「生体膜関連物質の界面物性及び機能解析に関する研究」は、Langmuir (ラングミュアー)単分子膜の研究を中心に、生体関連物質の定量的解析、新規人工肺サーファクタントの創製を目指したものとなっています。

 

1 受賞研究の概要

1.日本油化学会賞

  • 「公益社団法人 日本油化学会」は、油脂・脂質,界面活性剤及びそれらの関連物質に関する科学と技術の進歩を図り、産業の発展及び生活と健康の向上に寄与することを目的として活動しています。1951年の発足から60周年を迎え、2011年からは公益社団法人として認定されました。
  • 同賞は、油化学分野における技術進歩、学術研究等において顕著な業績または功績のあった個人に対して授与されるものであり、今回の受賞は日本油化学会60年間の歴史の中で第48回の受賞者にあたり、社団法人(農林水産省および経済産業省の主務官庁)から公益社団法人(内閣府認可)移行後の3人目の受賞者となります。

 2.受賞研究テーマ

  • 生体膜関連物質の界面物性及び機能解析に関する研究

受賞対象となった業績は、生体膜関連物質の界面物性及び機能解析に関する研究で、Langmuir (ラングミュアー)単分子膜の研究を中心に、生体関連物質の定量的解析、新規人工肺サーファクタントの創製を目指したものです。更に、界面とそれに関連する溶液物性、特に「界面活性剤の吸着膜に関する新しい概念」ヘと展開させた基礎研究において、界面科学への寄与および発展させた研究内容が高く評価されました。

 3.「Langmuir (ラングミュアー)単分子膜」とは

  • 水になじみやすい「親水基」と油になじみやすい「疎水基」の両方の性質を1つの分子内に持つ物質を両親媒性物質と言います。その中で親水性の強いものは石鹸や洗剤として、疎水性の強いものは生体膜の構成成分に多く見られます。
  • 疎水性の強い両親媒性物質を、水溶液などの上に少量滴下(展開)するとその表面に一層の膜を形成します。これを「Langmuir (ラングミュアー)単分子膜」と呼びます。

(図) Langmuir (ラングミュアー)単分子膜測定のイメージ

 Langmuir (ラングミュアー)単分子膜は、生体膜のモデル(擬似生体膜)として有用な研究手法の1つです。本研究手法は、肺の表面を覆う肺サーファクタントの人工創製を始め、医学及び薬学の分野で大きな貢献をしていく可能性を持っています。

 

2 今後のスケジュール

【授賞式】

  • 日本油化学会第60回定時総会

    平成26年4月25日(東京)

【受賞記念講演】

    日本油化学会第53回年会

    平成26年9月9-11日(札幌)

 

3 受賞教員コメント

 この度、公益社団法人日本油化学会 学会賞を思いがけず受賞賜り、驚きと伴に真摯に有り難く感謝いたしております。油化学の分野で、界面科学の基盤研究の業績をお認めいただき、誠に喜びに耐えません。長年肺サーファクタントの欠如により、未熟児呼吸窮迫症候群が発症し、肺サーファクタントの補充により劇的に快復することは知られていました。然し乍らその機能・機序の論理的解明は殆どなされていなかったのです。この問題を解決するため、主にLangmuir単分子膜アプローチにより、in vitroで表面活性測定、形態学画像測定、スペクトル測定、またin vivoで肺動力学測定を行い、生体内でのメカニズムと肺機能性発現の関係を明らかにし、興味深い現象を多数見出すことができました。また新規肺サーファクタントの創製の取り組みが高く評価されました。更に長年継続していた基盤研究から、吸着膜物性に関する新しい解釈及び多くの基礎的知見を得ました。これらの結果は、理学的にはもちろんのこと医・薬学、工学的にも油化学領域ならびに関連学際領域に貢献することが極めて大であると考えます。またこの度の授賞は、長年私の研究活動を支援いただきました長崎国際大学の学生、教職員、学会および関連企業の皆様方の御理解の賜であると感謝いたしております。これを機に、この分野へ若き研究者が夢と希望をもって益々活躍されんことを願っております。

4 教員プロフィール

長崎国際大学薬学部 薬品物理化学研究室 教授 柴田 攻(しばた をさむ)

【経歴】

1977年3月:九州大学大学院 農学研究科 林産学専攻 修士課程修了(農学修士)

1983年5月:九州大学大学院 理学博士

1977年4月:九州大学 教養部 助手

1984年10月~1986年6月:スイス・バーゼル大学(Institut für Physikalische Chemie,) 博士研究員

1986年7月~10月:カナダ・ケベック大学博士研究員

1987年・1989年:カナダ・ケベック大学客員教授

1994年4月:九州大学薬学部 助教授

2004年8月:フランス・ルイ・パスツール大学(現:ストラスブール大学)、仏国立科学研究センター Institut Charels Sadron (Centre National la Recherche Scientifique, Strasbourg, France)客員教授

2007年4月:長崎国際大学薬学部 教授

 

【専門分野】

生体界面解析学、生体界面科学、コロイド科学、膜科学

【研究テーマ】

(1)  生体中酸素輸送(代替血液)、診断、薬物送達における新規フッ素含有薬物の移動と制御:Langmuir単分子膜:相変化、形態変化

(2)  生体及び生体模倣膜形成物質を介しての薬物送達

(3)  呼吸窮迫症候群(RDS)に対するサーファクタント補充療法

【担当科目】

薬品物理化学Ⅰ、薬品物理化学Ⅱ、物理化学実習、生物物理化学、界面化学 等

【所属学会】

日本油化学会(界面科学部会、オレオナノサイエンス部会)、日本薬学会、Biophysical Society (USA)、日本化学会(コロイドおよび界面化学部会)、日本膜学会、高分子学会、アメリカ化学会、アメリカ化学会(コロイドおよび界面部会)、International Association of Colloid and Interface Scientists(コロイドおよび界面科学者国際協会)、日本肺サーファクタント・界面医学会

平成20年より:Journal of Oleo Science, Executive Board of Editors現在に至る。

平成24年:日本油化学会副会長

9~10月にアルカスSASEBOで開催された日本油化学会創立60周年記念大会第51回日本油化学会年会実行委員会実行委員長、World Congress on Oleo Science (WCOS 2012)実行副委員長を務める。

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