令和6年8月22日-23日、第17回目となる2024年度 猶興館高等学校・長崎国際大学連携事業「薬学体験学習」が実施されました。本事業は猶興館高等学校文理融合科の生徒を対象に、薬学に関する実験を通して生徒の自主的な問題発見・問題解決能力の醸成を目的としており、今年度は22名、引率教員4名が来学しました。

　今回は、薬の行き先であるヒトの体の仕組みを理解する「機能形態学」を学んでもらうため、筋肉組織に関する講義および体験学習を行いました。講義では筋肉には骨格筋、心筋、平滑筋の3種類が存在することに加え、それらの役割や組織の形態に関して勉強をしました。体験学習ではその知識を元に、各筋肉組織の切片作成を行い、顕微鏡観察を通じて、組織の形態的特徴を考察していました。1日目は講義と体験学習を行い、2日目は薬学部の施設見学とグループディスカッション・プレゼンテーションの後、修了証書が授与されました。

　生徒の皆さんとの歓談の中で、「高校にはない研究装置のクリオスタットを使用して組織切片の作成ができたことは貴重な体験だった」、「大学のスタッフが話しやすかった」、「高校ではなかなか実験を行うことがないから新鮮」、「普段、補習などの学習が大変なので良い気分転換になった」との声が得られました。

　真剣に聴講し丁寧に実験に取り組む様子が見られたことから、問題発見・問題解決能力の醸成に繋がったと思います。また、学内の施設を興味深そうに楽しみながら見学していた姿からも、科学技術・薬学への興味を引き出し、今後の進路を考える良い機会になったのではないかと思います。