社会連携トピックス
2019.10.07
【社会連携】2019年度秋季公開講座(第1回)を開催しました
本学では、2019年10月5日(土)に人間社会学部社会福祉学科講師の種橋征子先生を講師として迎え、「認知症のことを知りましょう」をテーマに公開講座を開きました。
講演の冒頭では高齢化の推移や認知症の有病率などの統計データから、日本の認知症人口の将来推計が示されました。続いて、加齢に伴う一般的なもの忘れと認知症によるもの忘れの違いについて、体験全体の記憶喪失、症状の自覚や進行、日常生活への支障などが挙げられ、認知症の原因となる各種疾患等とそれぞれの特徴について説明がなされました。典型的な症状は、中核症状に当たる記憶障害、様々な認知機能の障害、そして周囲との問題の原因になりやすい行動・心理症状の詳細分類と、その背景にある身体・心理・環境の複合的な要因について学びました。
後半は特に当事者の思いの理解と人的環境の影響に焦点が当たりました。発症後も豊かな感情は存在していることと症状の意味が指摘され、ケアのヒントを得ることができました。その中で、介護者の視点を変えて、環境を整えることの重要性が強調されました。また、介護者の負担軽減に向けて、健康管理などのセルフケアや、多様なサービスの利用を含めて、ケアできる人的環境の整備についてアドバイスを受けることができました。例えば、主要なサービスや社会資源として、地域包括支援センターの相談窓口、認知症カフェ、家族会、認知症サポーター養成の取り組みなどが挙がりました。
(報告者:社会福祉学科 ヴィラーグ ヴィクトル)
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