2022年08月10日
九州文化学園中学校1年生 茶道交流学習
日時:令和4年8月4日(木)10時00分~11時30分
場所:茶室「自明堂」
九州文化学園中学校1年生がサマースクールの一環として、茶席体験をしました。
九州文化学園小・中学校では、日本文化教育のひとつとして、本学と同様に、茶道「鎮信流」を学んでいます。
今回は、これまで学んできた客作法の実践をしました。さらに、今後の茶道学習の見通しを持つために大学生の薄茶点前を見学しました。
まず床の間の掛け軸や花、香合を拝見します。自分たちで呼吸を揃えて礼法を行うことができました。
生徒の代表者より、最初の挨拶として茶席体験に臨む心構えが述べられました。
嶋内茶道文化研究所所長より、点前で使用している道具や点前の流れについて、詳しく説明を受けました。初めて点前を間近で見た生徒は、真剣な眼差しで興味深く見つめていました。
生徒たちは、授業とは違う方法での受け取り方に戸惑いがありました。ここでは、コロナ禍のため各自で取るようにとの説明を受けていました。
点前終了後は、中学生が学生へ質問する時間が設けられました。その中で「たくさんの人の前で点前をすることは、緊張しないのですか?緊張しない方法を教えてください。」という質問に対し、学生は「今日はとても緊張していました。しかし1週間前から練習に励みましたので、落ち着いて行うことができました。緊張しない方法は、点前の練習を何度もすることです。」という回答がありました。これを受け、生徒たちは単に授業を受けるだけではなく、稽古に励むという気持ちが芽生えた様子でした。
また、「なぜ、今暑いのに熱いお茶を点てるのですか?」といった鋭い質問も多々あり、興味関心の高さを感じました。
最後に中学生からお礼の言葉が述べられました。
今回の茶道交流学習では、中学生の皆さんと交流ができ、大学生にとっても学びが多い時間となりました。
九文中学校1年生の皆さん、またのお越しを心よりお待ちしております!
2022年07月26日
ウクライナ受入学生の茶道文化授業の様子
日時:令和4年7月20日(水)10時40分~12時10分
場所:本学3号館1階 茶室「不息庵」
ウクライナからの受入学生であるボーダノフ・ザハールさんとチャイカ・マクシムさんが、茶道の基本である礼法や客作法について学びました。
今回は、4年生の学生との合同授業です。
4年生は、茶会に向けての練習として亭主、半東、接待の役割を行いました。ウクライナの学生はおもてなしを受ける客作法について学びました。
① 礼法にチャレンジ!
まずは、鎮信流の座礼である爪甲礼と双手礼を学びます。
爪甲礼は、肩幅に手を丸くつき、親指は乗せるようにします。双手礼は、肩幅より少し開いて手を畳につけます。2人は正座も上手に出来ていましたよ!
② 畳の上の歩き方を練習!
次に畳の上の歩き方を練習しました。2人とも歩幅や手の位置に気をつけながら、頑張ってくれました。
③ お菓子の取り方を実践
いよいよ客作法に挑戦!まずは、お菓子の取り方の実践からです。
2人とも箸の持ち方に苦戦しながらも、とても上手にお菓子を取れていましたよ!
④ お茶の飲み方の実践
次は、お茶の飲み方の実践です。
堂々とした姿勢で、お茶の飲み方が出来ていました!
⑤ 4年生の学生と茶会の練習
4年生の学生と一緒に茶会の練習をします。今度は立礼でのお作法です。
これで本日の授業は、終了です。最後に授業のまとめを行いました。
授業を受けた2人は、「箸の持ち方が難しかったけど、お菓子を取ることができるとうれしい」「日本のお菓子はとても美味しい、抹茶との組み合わせは素敵でした」「色んな作法があるから、少しずつ覚えていきたい」「点前の流れが興味深い」と感想を話してくれました!
楽しみながら学んでくれているようで嬉しいです。これからの授業も頑張っていきましょうね!
2022年07月24日
自明堂での和と洋融合によるウクライナ人学生入学式の様子
7月5日(火)9時30分~9時50分、ウクライナからの受入学生であるボーダノフ・ザハールさんとチャイカ・マクシムさんの入学式が挙行されました。式には、在学生(日本人1名、交換留学生1名)や、ハウステンボスで活動するウクライナ人関係者5名、その他教職員や報道関係者を入れると、約50名の方々が参列しました。
本学では、学びの特色として茶道教育を取り入れており、ウクライナの学生にもいち早く日本文化に触れてもらうため、今回の入学式は茶室「自明堂」にて執り行われ、理事長も紋付き袴姿で告辞を述べられました。
入学式の開式に先立ちまして、嶋内先生より和と洋の融合をテーマにした茶室の設えについて説明がありました。床の間にはウクライナの国花である向日葵を置き、両脇にはしゃちほこと龍上観音が飾られました。しゃちほこは、古くより家を火事から守る火除けの守り神として意味があり、龍上観音は人々の苦しみを取り除き、幸運をもたらすと言われています。そして、しゃちほこと龍上観音を太陽に見立てた向日葵の方に向けることで、ウクライナから来た学生に、希望に満ち溢れた未来を過ごして欲しいという祈りが込められています。また、会場を囲うように本学で取り入れている茶道鎮信流の青色の幕を張り、向日葵の黄色と幕の青色でウクライナの国旗を表現しました。
これから、ウクライナ学生はいくつかの科目を受講しながら、日本語の勉強に励んでいくとのことです。また、日本文化にも興味を示しているということで、早速、7月6日(水)の「茶道文化ⅡA」の授業を見学に来ていました。この日は、濃茶点前の実技確認を実施していましたので、通訳の方にも解説をしてもらいながら、実技確認の様子を真剣に見ていました。茶道文化でもウクライナ学生に対して、日本文化の魅力を日本人学生との交流を交えながら伝えていきたいと思います。
そして現在、本学ではウクライナから退避する学生の受入・支援を目的にクラウドファンディングを実施しています。詳細については、下記のリンク先に掲載されています。ぜひ、ご協力いただけますと幸いです。
リンク先:ウクライナ受入学生支援クラウドファンディング
(https://readyfor.jp/projects/niu-ukraine)
2022年07月06日
波佐見町歴史文化交流館開館1周年記念 『長崎国際大学 波佐見茶会』開催
去る、7月2日(土)に長崎国際大学と連携協定を結んでいる波佐見町歴史文化交流館において、『長崎国際大学 波佐見茶会』を開催しました。このお茶会は、交流館開館1周年を記念して行われたもので、茶道文化ⅣAを履修している大学4年生13名が亭主、お運び、水屋をそれぞれ担当し、地域の方々に17世紀から19世紀に作られた波佐見焼のお茶碗とお皿を使い、お茶とお菓子を振舞いました。当日は、亭主側はもちろんのこと、お客様にもマスクの着用、体温チェック、手指消毒をしてもらうなど、新型コロナウイル感染症対策に万全を期して臨みました。
午前中は、九州文化学園小学校の4年生23名が茶席に入り、日ごろ小学校で学んでいるお茶の飲み方、お菓子の食べ方を実践していました。大学生の挨拶にも代表者がしっかりと返礼をし、授業では行わない茶碗の拝見の仕方も嶋内先生に習いながら、江戸時代のお茶碗を興味深く、熱心に拝見していました。
午後からは、波佐見町の方々や鎮信流以外の流派の方々、茶道文化ⅢA履修生(大学3年生)、九州文化学園の関係者など100名の方々をもてなしました。
亭主などを務めた茶道文化ⅣAの履修生達は、約1カ月前から点前やお運び、挨拶などの練習を授業時間内だけでなく、放課後も熱心に練習を重ねて来ました。当日は、一般のお客様相手に緊張した面持ちでしたが、練習した成果を十分に発揮し不測の事態にも対応するなど、4年間の茶道文化での学びの成果を見ることができました。履修生には、卒業後も今回の波佐見茶会での経験を活かし、ホスピタリティー力あふれる人材として、社会で活躍してくれることを望んでいます。
2022年07月05日
令和4年度 総合演習ⅢAヒューマニズム教育(茶道)「茶と音楽のしらべ」
日時:令和4年6月15日(水)第1部 14:40~/第2部 15:30~
会場:1101教室
参加者:薬学科6年次生99名/教職員20名
主旨:薬学科の総合演習IIIA ヒューマニズム教育(茶道)の授業で、茶席体験を実施。参加学生は、将来薬剤師として働き、患者さんと向き合うことになります。茶道はもてなす側、もてなされる側があって成立します。客は、どのようにもてなしを受けることに喜びを感じるのかを考える機会を設けました。茶道鎮信流を学ぶ学生たちは平戸の海を思い浮かべながら、かつて海外貿易の扉がいち早く開き、オランダとの貿易の拠点として繁栄した歴史と文化を、リュートの楽器に合わせて点前を披露しました。
点前:嶋内 麻佐子(茶道文化研究所 所長)
演奏者:上野 裕介 様(佐世保市桜木町クラシック・ギター教室 静奏 九州ギター音楽会公認 楽士)
1.礼法・お菓子の取り方の実践
茶席体験に入るにあたり、事前学習として6月1日(水)、6月8日(水)に礼法および客作法について授業を行いました。久しぶりの礼法の実践でしたが、身体が覚えていたようで自然とできている様子でした。
2.点前披露
学生は、お菓子の取り方を実践した後、美しいリュートの音色とともに始まった点前を、惹きこまれるように集中した様子で見つめていました。学生へ感じてもらいたい音を意識し、茶を点てる音、水の音などを聴くだけにとどまらず、心で音をとらえることを願いつつ、その思いが荘厳な空間を作り、会場が一体となっていくのを感じました。点前終了後は、上野様よりリュートの由来や、演奏された楽曲について説明がありました。学生はかつて、オランダ貿易港として栄えた平戸を思い浮かべつつ、点前とリュートの余韻に浸っている様子でした。また、今回の茶会の内容を伝える資料として、「会記」を学生へ配布しました。
終了後に実施されたグループディスカッションでは、学生より、
・荘厳な雰囲気の中にも「癒し」「くつろぎ」を感じ、大変有意義な体験となった
・リュートという珍しい楽器の演奏の中、見事なお点前を拝見できた
・「おもてなしの心」について、自分の中での方向性が改めて確認できた
など、感動したという意見や感想が多くあったと伺っています。今回の茶席体験を通して、学生は薬剤師としての「もてなし」について、考える機会となったことと思います。学生たちが将来、思いやりをもった薬剤師になってくれることを願っています。