学術研究トピックス
2020.05.29
【学術研究】Precision Medicine2020年4月号に、大神正次助教と高井伸彦教授の研究内容が掲載されました。
がん診療の副作用マネジメント
Management of adverse effects of cancer therapy
出版社:(株)北隆館
研究者の最新動向
- 重粒子線治療に伴う副作用の予測と軽減技術/大神 正次・高井 伸彦
研究概要
最新の重粒子線がん治療においても、様々な腹部がん治療において腸管穿孔や晩発性腸線維症などの重篤な腸管障害が治療の大きな障壁となっており、患者の治療後のQ O Lの向上のためにも、腸管障害を軽減する放射線防護剤や診断技術の開発は、より安全な放射線治療の高度化に必要不可欠であると考えられています。我々は核医学的解析により,被曝後に小腸のN-Methyl-D-Aspartate (NMDA)受容体の活性化が生じていることを明らかにし、またNMDA受容体活性化の時間推移から防護可能な最適な投与時間を推定することで、被曝後でも放射線防護効果があることを明らかにしてきました。
出版物
Precision Medicine 2020年4月号 へのリンク
本研究は、日本学術振興会の科研費(課題番号:19K16845)の助成を受けて実施された。また本研究は、放射線医学総合研究所のHIMAC共同利用研究(研究課題番号:16J-298および19J-298)として、鵜澤玲子氏、平山亮一博士および渡邉雅彦氏との共同研究により行ったものである。